「船舶の進路を安全に導くための専門家」
海上では、水域によって、風、波、潮流、水深等の自然条件が異なる上、その水域特有の通航ルールが課される場合もあるため、必要な知識も異なります。水先人は、担当する水域(水先区)特有の条件を熟知している必要があるため、免許は全国35箇所の水先区別に受けなければなりません。このため、例えばAの水先区の免許しか持たない水先人は、Bの水先区では水先業務を行うことはできません。1級から3級までの区別があります。水先人になるには、国家試験を受ける前に、登録水先人養成施設において所要の課程を修了する必要があります。
メリット
全国35箇所の港や、水先区として設定されている船舶交通の輻輳する水域等が就職先・転職先となります
難易度
合格率は比較的高いが、受験資格のカードルが高い
オススメ度:3(5段階中最高が5)
日本は食料、燃料や工業用原材料といった資源の多くを輸入に頼っており、その99%以上が船舶によって運ばれています。これら大量の貨物を運ぶため、毎日数多くの船舶が日本の港を出入りしています。このように生活を支える仕事となります
資格概要
- 資格の種類
- 受験資格
- まず登録水先人養成施設の課程を修了する必要がある
- 国立大学法人 神戸大学
- 独立行政法人 海技教育機構 海技大学校
- 国立大学法人 東京海洋大学
- 1級水先人
- 航行区域沿岸以遠で総トン数3,000GT以上の船舶に2年以上船長として乗船経験がある者
- 2級水先人
- 航行区域沿岸以遠で総トン数3,000GT以上の船舶に2年以上一等航海士以上として乗船経験がある者
- 3級水先人
- 航行区域沿岸以遠で総トン数1,000GT以上の船舶に1年以上航海士以上又は実習生として乗船経験がある者
- 受験内容
- 登録水先人養成施設の課程
- 1級水先人(9ヶ月)
- 2級水先人(1年6か月)
- 3級水先人(2年6か月)
- 座学、操船シミュレータ、商船乗船、タグ乗船、水先現場
- 国家試験
- 身体検査
- 筆記試験
- 身体検査、海上事故予防法規、当該水先区の航法に関する法規、気象及び海象知識、航路障害物、航路標識その他重要な事項に関する知識、船舶の操縦に関する知識及び技能、水先人として必要と認められる知識又は技能であって国土交通省令で定める事項
- 口述試験
- 気象・海象知識、水深・距離・障害物。航路標識等の知識、操船知識、国際通信信号知識、条例・規則、英会話、一次試験範囲の応用問題
- 受験日
- 受験場所
- 受験手数料
- 1次試験:13,750円
- 2次試験:12,400 円
- 受験申請書受付
- 結果発表
- 免除
- 水先人試験を受ける者が、その受ける水先人試験に係る資格より下級の資格の同一の水先区または、他の水先区の水先人である場合には、学術試験の一部が免除されます。
- 問い合わせ先
- 国土交通省海事局船員部船舶職員課水先係
- 〒100−8918 東京都千代田区霞が関2-1-3
- 電話:03-5253-8111
- ホームページ:http://www.mlit.go.jp/